52ヘルツのクジラたち

著者名 町田そのこ
出版社 中央公論新社
コメント

「家族」とは、当たり前のように仲良くて幸せとは限らない。

思わず目をそむけたくなるような家族からの仕打ちを次々うけてしまう主人公の女性・貴瑚と声を発することができない少年。

悲しい、さびしい、と感じながら、最後にはどうか希望もありますように、と祈りながら読みました。52ヘルツのクジラの声を受け止めてほしい…声をあげられず、苦しんでいる人がどこかにいること、その声に気づくことができる社会であってほしいと願わずにはいられません。自分にはなにができるのか。考えさせられる1冊です。