字を書く女 中年書道再入門

著者名 酒井順子
出版社 芸術新聞社
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著者が実際に2年にわたって書道の稽古を体験してまとめたエッセイで、筆を持つ楽しさ、写経の魅力などが語られています。著者と書道の先生(大東文化大学書道学科の河内教授)の対談で、字の好き嫌いについてとか、書道の先生の“字と人間性や品性”についての考察は「なるほど」と思います。スマートフォンの登場で、手で文字を書く機会がますます減っている昨今ですが、宛名書きくらいはきれいに書けるようになりたいものです。また王羲之や顔真卿、空海、藤原行成など、能筆の書が取り上げられ、改めて書道芸術の奥深さ、多彩さを知ることができます。