ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

「ぬいぐるみに楽にしてもらう」世界をどう思いますか。主人公は人に対していつも優しく、傷ついた自分をみせない、いや、見せられない男子大学生。高校までは自分の外見や男らしくない性格を気にしながらも、その場のノリでどうにか過ごしてきた彼は、大学の「ぬいぐるみサークル」でぬいぐるみに向かって本当の自分の気持ちを話す人たちと出会いました。いつでも、誰に対しても傷つけたくない…しんどくなる気持ちの中でもがきながら、人を好きになること、友達との会話、ジェンダーのことで揺れ動く主人公の心の変化と共に、男らしさ、女らしさではなく人間らしさを感じながら読んでみてはいかがでしょうか。